不動産投資の基礎

銀行融資を知る(現役銀行員が解説する!)

(この記事は、2020年7月に更新しました)

みなさんお疲れ様です。妻です。
不動産投資の銀行融資編は、不動産投資融資を専門に行っている私の得意分野です。
みなさん、どうぞお付き合いください。

不動産投資が他の投資より優れているのは
自己資金が少なくても銀行が融資してくれるにあります。

例えば、現金300万円しかなくても3000万円のアパートが買えるんです

現金をたくさんある人にとっては特に融資を受ける必要はないのですが
普通の一般的なサラリーマン投資家にとっては、銀行融資は必須です。

お金がめちゃくちゃある人にとっても融資を受けるメリットは山ほどあります。

最近の不動産投資をうずまく状況は、2017年に大きな変換点を迎えました。

記憶に新しいスルガ銀行のかぼちゃの馬車事件です。

ご存じの方も多いと思いますが、スルガ銀行がかぼちゃの馬車というシェアハウスに不正に融資を行いました。
その結果、入居者が入らないシェアハウスを持ってしまった投資家が返済できなくなるサラリーマンが数十人単位で出てしまいまったというものです。

驚くべきなのはそのサラリーマンが
外コンや有名日系企業の管理職など、かなりの高属性の人ばかりだったことです。
(きちんと勉強しないと、仕事ができる人でもだまされてしまうのです。)

2017年辺りは、サラリーマンの不動産投資は大きなブームとなっていました。
この事件をきっかけに金融庁の不動産融資に対する姿勢が厳しくなりました。
それまでフルローンを当たり前に出していた銀行も、自己資金を入れないと融資してくれないようになってしまいました。

コロナの影響についても解説しましたので興味がある方は
現役銀行員が斬る!新型コロナ下の不動産投資を見てみてください。

ここまで現在の不動産投資の環境を振り返ったところで
銀行融資について詳しく解説していきます。

銀行融資のメリット、デメリット

メリット
レバレッジがきく、ROIが高くなる
 (少ない持ち金でもアパートが買える)
・買うべき時期に複数の物件が買える
・資金繰りを改善できる
 (現金を持つことができ、突発的な事態にも対応できる)

デメリット
・返済が難しいくなった場合、生活が破綻する可能性がある
・金利に収益が左右されてしまう(変動金利の場合)

ローンの組み方(金利、返済年数、返済方法)

・金利とは?
ローンの借り入れ金額に応じて支払う利息です。
例えば1000万円を金利1%で借りたとき、元金返済にプラスして年10万円返さなければならないことになります。
もちろん金利は低い方がいいです。銀行に返済する額も減るためキャッシュフローは上がるためです。

・返済年数
返済年数は基本的に長い方が、月々のキャッシュフローが増えるため、投資家は長くしたいと考えます。
ただ長くするとその分元金の減りが遅いため、早期での売却を考えている場合は少なくした方がいいのかもしれません。
基本的に銀行は、法定耐用年数ー築年数の年数でしか貸してくれません
ですので、築古木造だと借りれないことになりますが、それ以上に貸してくれる銀行もいくつかあります。

・返済方法
元利均等払:支払額が返済期間中ずっと同じ
元金均等払:返済元金が返済期間中ずっと同じ

元利均等払は、はじめは元金の減りが少なく、支払う総額は元金均等よりも多くなります。
反対に元金均等払は、はじめの支払額は元利均等より多いですが、支払額はどんどん減っていきます。

売却を考えている場合は
元金の減りが早い元金均等払いの方が有利なのですが
民間の金融機関は、基本的には元利均等払しかできないところが多いです。

銀行の人物属性評価

人物、属性の評価はだいたい下のように決まっています。

なかなか頑張ってもいじれない項目が多いですが
マイカーローンなどは組みたくないですね。

属性評価
①年収(もちろん高いほどいい) ②職業(大企業か?基本的には公務員が最強) ③勤続年数(転職はしてないか、長く働いているかなど) ④紹介者の有無(不動産屋からの紹介があるかなど) ⑤配偶者の有無(配偶者の年収が高いほどGood) ⑥他にローンはないか(自動車ローンなど無担保ローンはキビシイ)

銀行の物件評価

基本的に物件の積算評価価格以上、銀行は融資を行いません
中には物件の積算評価でなく、収益性を評価してくれる銀行もありますが、

評価額の出し方は基本的には土地と建物の積算評価と同じです。
この記事を参照してください。

土地が広くて、建物がRCであったり広かったりする方が評価は上がります
また隣地がガケであったりすると評価は下がります

また接道条件を満たしていたない物件は、融資が難しくなることがあります。

接道条件
・前面道路の接地幅が2m以上あること
・またその道路幅が4m以上あること

たまに勘違いする方がいますが
道幅4m以上なければ融資できないというわけではありません

立て直しの際、セットバック(4mになるよう後退させる)すればよいだけですので
道幅4mなくとも基本的には融資できます。

サラリーマン投資家におススメの銀行

目指すところは、メガバンクです(笑)
ただメガバンクは、かなり金融資産がある人でないと貸してくれなかったり、そもそも地主さんにしか貸さなかったりと、壁はかなり高いです。

そこで初心者投資家におススメの銀行をいくつか紹介します。

・日本政策金融公庫
新型コロナで有名になりましたね(笑)
政府系の金融機関で、かなりの築古物件でも20年2%で貸してくれたりと、もともと不動産投資に積極的な金融機関です。
全期間固定金利で、返済方式は元金均等払いなはずです。
ただスルガ事件以降、返済期間が10年など融資は締まってきていますので、おそらくもう無理です。ですが今後また復活するかもしれませんね。

・オリックス銀行
非銀行系の金融機関で、サラリーマン投資家にはおなじみですね。
物件の評価は、基本的に利回りなどの収益を見て融資してくれます(収益還元法)
築古ですと、金利3%で返済年数は、50年ー築年数
築浅ですと、金利2.3%で返済年数は、40年ー築年数
 な感じだと思います。
ローンを組める金額は住宅ローンも含めて年収の10倍~15倍と言われてますがどうなんでしょうか?
(数字はあくまで目安です。人によって変動ありますし、今後変わっていきます。)

・三井住友L&F
築古に強い金融機関ですが、金利が高いです
築年数に関係なく20~30年ぐらいの返済年数で、金利が3.5%以上ぐらいな感じです。
共同担保が必須です。この共同担保がクセモノでして、自宅や他の所有物件を担保に取られるので、好きな時に売却できません。
ただ地方で15%以上ある築古アパートでは、キャッシュフローがかなり取れるなどのメリットは確かにあります。

・地銀、信金
おススメはこちらですが、初心者の方が地銀や信金で借りるのは難しいでしょう。
金利や返済年数は、銀行によってまちまちですが、金利は1%台~2.5%ぐらいでしょうか。たまに不動産屋が、仲がいい担当者がいて紹介してもらえたりするらしいです。
私たち夫婦は、紹介なしで電話をかけて、何度か面談をしてもらいましたが、門前払いを食らったり、5年返済と言われたり散々でした(笑)。
良い感じのP/LやB/Sを持って挑戦したいですね。

銀行の融資姿勢はとても早く変わっていきます

私が働いている銀行でも
つい2年前とは全く違う評価をするようになりましたし
融資も厳しくなってきています

またどこかの銀行は不動産に融資をしなくなったとしても、
別の銀行が貸すようになったりと、日々変化していきます。

できるだけ多くの情報を手にするのが
不動産投資、融資戦略の中でも大切だと考えています!